- 2021-08-15 (Sun) 12:48
- 総合
本日は日曜日。窓から少し晴れ間も見える。このところの陰鬱な雨模様とは雲泥の差だ。この晴れ間も長続きはしないのだろう。ほどなく曇天、雨天が戻ってくるものと思われる。それにしても全国的に信じ難いほどの雨が降っているようだ。NHKテレビを見るのも億劫になるほど洪水や水害に備えるようにとの警告が流れ続けている。
お天道様が東京オリンピックの閉幕を待っていたかのようだ。この豪雨被害がオリンピックと重なっていたら、海外から来日していたオリンピック関係者は日本の防災の脆弱さの印象をも抱いて帰国の途に就いていたことだろう。まあ、それが日本の現実だから致し方ないことではあるが。地震に台風、水害。こうしたものは備えるにしても限度がある。
米国に戻った大学時代の恩師からも九州の友人たちの身を案じるメールが届いた。Nearly two million people have been urged to evacuate their homes amid heavy rainfall in parts of Japan. (日本各地を襲っている豪雨で200万人近い人々が自宅から避難するよう求められている)というBBCの見出しを目にすれば心配にもなるだろう。
豪雨の一方でコロナ禍は一向に収りそうにもない。いやそれどころか、感染者数は上昇の一途だ。ワクチン接種を終えたからと言って安心するわけにはいかない。いやはや、メダルラッシュで沸いた2021年の夏は別の意味で記憶に残ることになるのかもしれない。
事の重大さは承知している。それにしても、テレビやラジオで「災害の危機が迫っています」とか「命を守る行動を取ってください」とか繰り返し放送されるとますます滅入ってしまう。気象庁などの専門家の警告もほとんど同じ内容で定時ごとに繰り返されると、もっと他にやり方はないものかと思ってしまう。彼らも仕事だから、苦情を呈するのは間違っていることは理解しているが。
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海外のニュースもきな臭いのが多いが、その中でもやはり気になるのはアフガニスタン情勢だ。一国の内戦は所詮、その国のことだから、他国がとやかく言うことは筋違いかもしれない。心穏やかでなくなるのは結果的にその国の国民が理不尽な圧政で困窮するのを見聞するときか。アフガニスタン全土を席巻する勢いのイスラム過激派タリバンはまさにそうした統治を実現しそうな旧支配勢力だ。
タリバンの復活で最も懸念されるのは、タリバンがその社会進出を忌み嫌う女性たちの行く末だろう。BBCではそうした女性たちの嘆きを紹介していた。米英軍が軍事侵攻によりタリバン政権を崩壊させ、現在の穏健な政権を樹立して20年になる。その間に生まれ育った若者、特に女性にとっては男女の性差のない自由で平等な統治が当たり前の社会だったのだろう。
それが間もなく瓦解し、かつての閉塞的な社会に逆戻りする。彼女たちの落胆は容易に想像できる。閉塞的だけでなく、米軍に協力的な言動をしてきた人々にとっては報復の死が待っている可能性が大だ。国際的テロ組織アル・カーイダの台頭にもつながるタリバンの政権復帰は日本を含め国際社会にとっても容認しがたい動きであることは間違いない。駐留米軍の撤退は「誤り」(ベン・ウォレス英国防相)との見方も報じられ始めている。
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