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“Daily Guideposts 2021”

  • 2021-01-28 (Thu) 10:20
  • 総合

20210128-1611796807.jpg 昨年の2月頃にキリスト教の信仰に関する「ガイドポスト」という名の本について書いたことがある。その時は次のように記している。キリスト教を信仰する敬愛する人から一冊の本が送られてきた。“Daily Guideposts 2020 (A Spirit-Lifting Devotional) というアメリカで出版された書で、選ばれた複数の敬虔な書き手が365日、日記のように個人的な体験・思いを書いている。聖書の言葉が随所に散りばめられているが、戒めを説くようなイメージの「堅物」の本ではない。このような本があるのを初めて知った。これから毎日、1頁ずつめくって心静かに読もうと思っている。
 この本を贈って下さった方の下の名前だけ記すと、芦屋市在住の久子さん。私が深い恩義を感じている人で、昔から私のことを気遣ってくださっている。実は2021年の新版を買い求めようと思っていたのだが、昨年末に書架を漁っていたら、読んだことのない本が出てきた。“Daily Guideposts 2011”。この本があることは全然知らなかった。2011年当時はアメリカ文学紀行の取材で米国内を歩き回っていた。おそらく久子さんが贈ってくださった本を旅の準備に追われ、すっかり失念していたのだろう。久子さんに申し訳ないと思い、今年は2021年の本は買い求めず、2011年の本を心静かに読み進めていくことにした。
 そうしたら、昨日(火曜日)郵便受けに何か厚手の郵便物が入っていた。開封してみると、 何と今年の新刊、“Daily Guideposts 2021”。久子さんのプレゼントだ。私は早速、2011年と2021年の二つの本を並行して読むことにした。ダブルの癒やしとなるだろう。
 ガイドポストの執筆者は主に中高年で伴侶の最期を看取ったり、愛情あふれる一家の幸運を神に感謝したりといった内容が多いが、心の苦悩を淡々と綴ったものもあり、考えさせられることが多い。2021年版には不眠症(insomnia)にずっと悩まされ、午前5時には目覚めてしまう老年と思われる男性が心の内を吐露し、神のご加護を祈っていた。
 それともう一つ。これも過去に書いたことがあるかと思うが、英語の学習にも役立っているのだ。私は毎朝起床後、NHKのラジオでまず、韓国語、中国語の(基礎)講座を聴き、朝ご飯を食べる。そしてコーヒーを飲みながら、ガイドポストのその日の項を読むのがほぼ日課となっている。ガイドポストの1頁(今は2冊あるので2頁)を読み、感謝の気持ちで本を閉じるのだが、ときに気になる、あるいは興味深い英語表現の類に出くわし、しばし熟考することもある。
 最近の例では次の一文。I get so sick of praying sometimes. It seems fruitless, like talking at a rock concert. I’ve been at a crossroads in my marriage. 「岐路に立っている」という文章を英訳するように求められると、多くの日本人が I stand at a crossroad. とか I stand at the crossroads. などと書き、複数形のcrossroads に不定冠詞の a を付けることにはためらいを感じるだろう。だが、実際には I stand at a crossroads という表現はごく普通に見かけられる表現だ。
 アジアの大学生が集まった国際シンポジウムを取材した際に、まさに上記の表現が壇上の大スクリーンに映し出された時に、どこかの国の学生が「aを削除するか、crossroadsを単数形にするべきだ」と主張してシンポがちょっとした混乱に陥ったことを思い出す。

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