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mansplain

  • 2020-10-15 (Thu) 08:55
  • 総合

 NHKラジオの英語講座では「遠山顕の英会話楽習」という講座が聴いていて楽しく、役に立つ語彙や表現も学べるので、なるべく付き合うようにしている。先日も初めて耳にする語に出合い、え、そういう表現があるのかと勉強になった。
 mansplain という語。英語で「かばん語」(portmanteau word)と呼ばれる混成語で、「男性」のmanと「説明する」のexplainを合体させた新語だ。講座では「男説明する」という訳語だったような記憶がある。相手を見下して高飛車な態度で話すことを意味している。“You mansplain too much.” と言えば、「あなた、さっきから偉そうに何を言っているのよ」といった感じの抗議の物言いとなるのだろう。発音はexplain を念頭に、マンスプレインと発声するようだ。
 大学で非常勤講師の仕事をしていた時に、manspread という新語に出合い、学生に説明したことがある。これはman と spreadのかばん語で、バスや電車などの公共の乗り物などで股を広げて座るマナー違反の座り方を指す言葉。普通に座ればもう一人のスペースができるのにそれを不可能にする座り方だ。“I do hope the practice of manspreading on public transportation won’t be rampant in Japan.”(日本では公共交通機関で大股座りがはびこることがないように願いたい)といった使い方をするのだろう。
 manspread という語が市民権を得るような事態、つまりあちらこちらでマナー違反の座り方が目立ち、一般市民が閉口するような事態にはなって欲しくない。mansplain はどうだろう。女性からそう思われることのないように振る舞う必要はあるようだが、「物言わぬは腹ふくるるわざなり」ともなりたくない。「さじ加減」が難しいところか。
                  ◇
 大リーグはプロ野球より一足も二足も速くプレーオフに突入している。例年なら162試合が今シーズンはコロナ禍でわずか60試合に激減したこともあり、何だか慌ただしいプレーオフになっている感は否めない。すでに敗れたとはいえ、少なくともプレーオフに進出したダルビッシュ投手(シカゴカブス)や前田健太投手(ミネソタツインズ)は前評判にたがわぬ活躍を見せた。来シーズンこそ球場で地元ファンの拍手喝采が期待されるが、ロサンゼルスエンゼルスの大谷翔平君を始め、多くのプレーヤーにとって今シーズンは「失われた一年」と映っているのではないか。
 現在進行中のプレーオフでただ一人、属するチームが勝ち残っているのはタンパベイレイズの筒香嘉智選手。しかし、チームは絶好調だが、彼自身はプレーオフの試合に先発起用されていない。代打での出場機会もあまりないようだ。日本では横浜ベイスターズのスター選手として活躍していた彼にはきわめて不本意と推察される。たとえ、チームがこのまま勝ち続け、最終的にワールドシリーズで優勝し、チャンピオンリングを手にする栄誉に浴したとしても、心中は忸怩たる思いだろう。
 プロ野球出身のポジションプレーヤーと呼ばれる野手は総じて大リーグでは「冷遇」されている印象がある。かつてのイチロー選手や松井秀喜選手は例外的存在。大リーグとプロ野球。プレーのレベルにどれほどの差があるのかないのか?

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