August 2025
嬉野温泉
- 2025-08-01 (Fri)
- 総合
うだるような暑さが続く夏休み。本来なら久しぶりに台湾に遊びたいところだが、懐が心許ない。ならば近場を選択。本日から九州管内を旅することにした。二学期の授業を前にせいぜい鋭気を養いたい。もう一つ。背中に背負った帯状疱疹の違和感はまだ完治していない。痛みはないが、嫌な感覚は残っている。温泉場の湯治が役立つかもしれない。
普通はマイカーかレンタカーで旅するのだろうが、ハンドルを握らなくなって久しい。まあ、鉄道かバスでも旅することは可能だろう。歩くのは苦ではない。たるみきった身体を鍛え直すには好都合だ。人生初の日傘も購入した。とりあえず目指したのは佐賀・嬉野温泉。土地勘などないから、ネットで適当に漁っていたら、良さそうな宿が出てきた。湯も良さそうだ。電話を入れてみる。一人でも素泊まりOKとのこと。有り難し。
最寄り駅で嬉野温泉までの切符を購入。博多駅から武雄温泉駅まで特急電車に乗り、そこから新幹線の自由席に乗り換えて嬉野温泉を目指すのが一般的な行き方らしい。わざわざ新幹線という気がしないでもないが、まあいいか。博多から熊本方面への旅は九州新幹線で幾度も経験しているが、佐賀方面はない。第一乗車しているこの線が何線なのかもよく分からない。冷房も効いていて乗り心地はすこぶる良い。車内サービスがあれば申し分ないが、今のご時世、そんなものは廃れてしまったのだろう。しまった、缶ビールとは言わない、水ぐらいは買って乗車すべきだった!
そんなことなど考えていたら、あっという間に武雄温泉駅に到着。ここから新幹線に乗り換えて嬉野温泉駅を目指した。嬉野温泉駅から歩く手もあるのだろうが、さすがにこの暑さではタクシーを選択せざるを得ない。予約していた宿屋はこじんまりしたところでひなびた温泉宿といった風情。全然悪くない。チェックインして早速一風呂浴びた。掛け流しの温泉で湯船は小さいが、肌に優しい湯であることはすぐに分かった。なぜか分からないが、泊まり客はあまりいないようだ。私には好都合。宿の人たちも親切で初っぱなから気分良し。これから段々下り坂とならないことを願うばかりだ。
初めての土地での楽しみは食。地酒(焼酎)が加われば言うことなし。福岡ではほとんど寿司屋をのぞくことがないので宿の近くにあった寿司屋をのぞく。生ビールで喉を潤した後に地酒をたずねると、虎之児(とらのこ)とかいう日本酒があり、冷酒が美味とか。刺身をあてにやってみる。ちょっと甘い気もするが、日本酒は久しぶりだから嬉しい。お寿司も美味い。ほろ酔い気分になった。
宿に戻って再びお湯に浸かる。先述した通り、猫の額ほどの小さいお風呂で洗いの椅子も左右に4つほどしかない。私の他には誰も浸かっておらず、独り占め。気持ちが悪いわけがない。行き当たりばったりの旅ゆえ、翌日もう一泊することにした。さて、明日夜はどこで何を食べようか。同じ寿司屋でも構わないが、せっかくだから別のお店を探そうか。
実は嬉野温泉駅に着いた途端にスマホに着信があった。私のスマホはほとんど着信がないのでちょっと驚いた。まさか仕事関係の電話ではあるまい。スクリーンを見ると、懐かしい名前が見えた。米ジョージア州に留学していた遙か昔、親しくしていた友人のJではないか。彼から電話があるのは何年ぶりだろう? 何の用事だろうかしら?
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