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June 2008

アガサ・クリスティーの純文学②

 この頃、クリスティーのノン・ミステリー(メアリ・ウェストマコット名義で書いたミステリー以外の作品)ばかりを読んでいました。
 クリスティーは膨大な作品を書きのこしているのですが、その中の六作品、比較的長い大作も二編ほどあります(『愛の旋律』・『未完の肖像』)。
 こちらが意識してしまうので、そう読んでしまうのかもしれませんが、どうもミステリーを読んでいるときのような味わいをもってしまいました。『暗い抱擁』・『愛の重さ』などは、どんでん返しもありミステリーとして通用するような気もします。
 クリスティーは、いろんなところに謎を仕掛ける作者です。このノン・ミステリーの作品群は、まだまだ研究の対象になりそうです。
 (拙著『ポアロ 小さな灰色の脳細胞』を注文していただける方は、右の表紙写真をクリックしてください。)愛の旋律 (クリスティー文庫)未完の肖像 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)娘は娘 (クリスティー文庫)暗い抱擁 (ハヤカワ文庫 AC)愛の重さ (クリスティ・コレクション)

マープルの最高傑作

 アガサ・クリスティーのミス・マープルものの中では『予告殺人』が、もっとも誉れの高い作品だと評価されています。
 ある村の新聞に殺人予告の記事が載るという設定もさることながら、実はこの作品、ミス・リードを誘うダミーが、もうひとつ配置されています。その配置のさり気なさが憎いところです。
 TVドラマ版は二種類あり、一方は2時間30分、もう一方は1時間30分の長さ。同じストーリーなのに、この長さの違いは何なのか。これまた、ひとつのミステリーです。
 (新・拙著『名探偵を推理する1 ポアロ』情報は、ここをクリックしておくなはれ。
 予告殺人 (クリスティー文庫)

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