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シカゴ着

  • 2011-08-22 (Mon) 02:57
  • 総合

 ミズーリー州のハンニバルを出て、東隣イリノイ州のシカゴに来ている。シカゴは旅の予定に入っていたわけではないが、よくよく考えると、ニューヨーク、ロサンゼルスに次ぐ全米第3位の都市である。近くまで来たのだから、のぞいてみることにした。
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 ハンニバルからミシシッピ川を渡り、イリノイ州のクインシーに。ここからアムトラックでシカゴに到着。いや、ここは大都会だ。ハンニバルはlaid-back(のんびりした)田舎だったから、余計にその感がある。人口約3百万人とか。シカゴ川をはさんでskyscraper(超高層ビル)を見上げる。東京や大阪も超高層ビルがあるが、ここは単に高いというだけでなく、横への広がりもある感じだ。初めて田舎から出てきた人には、daunting(怖じ気づく)という印象さえ与えるのではと思った。
 橋の上からシカゴ川を見ると、観光客を乗せた大小さまざまな遊覧船が盛んに行き来する。川沿いのレストランはお客であふれている。ここに佇む限り、世界が、この国が深刻な不況にあえいでいるとは思えない。
 初めてのシカゴ。右も左も分からない。とりあえず、「木」の前に「森」を見なくては。観光案内で「シカゴ歴史博物館」があることを知り、バスに乗って博物館に向かう。主要駅のあるダウンタウンから少し離れた博物館まで2ドル25セント(約190円)。
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 シカゴが町として発展したのは1830年以降のことだという。ここも本来はアメリカインディアンが住んでいたが、フランス続いてアメリカが進出し、ミシガン湖やシカゴ川などを活用した水運の拠点として、鉄道が開かれると鉄路の拠点として発展する。1830年には掘立小屋が散在するわずか人口100人程度の集落だったのが、30年後の1860年には人口10万人の町となっている。そして今は300万人。ここほどアメリカの拡大、発展を象徴する都市はないのではないか、そんな風に思えた。
 シカゴと言えば、アル・カポネとシアーズ・タワーではないか。シアーズ・タワーを探したが、超高層ビルが多くて、どれがどれか分からない。道行く人に聞いても、即座には分からない。ようやく、二本の尖塔が突っ立っているビルがそれと分かった。今はウィリス・タワーと呼ぶらしい。1973年の建設。「世界一」という呼称は他に譲ったが、「屋上442メートル」で、全米一高いビルであることに変わりはないようだ。
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 シカゴも他の都市と同様、多くの試練に遭遇していることが博物館の展示から分かった。1871年には町の大半が焼失する大火に見舞われるが、これが結果的にシカゴの都市計画を躍進させる契機ともなる。シカゴに名立たる建築物が多いのはこのためか。人種問題もしかりだ。1919年と1968年には多くの死傷者が出た人種衝突も起きていることを知った。
 (写真は上から、シカゴのダウンタウン。その威容に見とれてしまう。このビルは、高さはともかく、その「横幅」に圧倒された。ミレニアムパーク内にある通称、「ザ・ビーン」(豆)と呼ばれるユニークな建築物。側壁が鏡になっており、観光客の人気スポットとなっていた)

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