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瀬戸の極み

  • 2016-01-07 (Thu) 15:40
  • 総合

20160107-1452148711.jpg はて、去年の今頃は年頭に際し、どのようなことをブログに書いていたのだろうとスクロールして見てみると、「正月早々」と題して、古里の山中で見た不思議な飛行物体のことを書いている。実は今年もまた長姉の家の前庭から夜空を見上げた。同じような不思議な物体が飛び交っていた。もっとも、正月でいつものように甥っ子と一緒に来ていた甥っ子の嫁さんは「きっと人工衛星でしょ」とにべもない反応。案外そうかもしれない。私はまだ腑に落ちない気分なのだが。ここで動画でもお見せすることができれば、私が感じている不可解さは分かって頂けると思うのだが、アナログ人の私にはそうしたテクはない。アナログビト。私の勝手に造語だが、英語でよく言われる、endangered species(絶滅危惧種)の一つにそのうち入るかも。私にはブログを時にアップすることが関の山だ。(Updating this blog is the most I can do in this high-tech age.)
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20160107-1452149050.jpg ネットからも解放され、ぼけっと過ごした一週間余だった。異常なほどに暖かい年の瀬から正月だった。宮崎とはいえ、山中はこの時期は零下になることも少なくなく、一階の炬燵とストーブの部屋を出て、暖房のない二階に敷いた布団に潜り込む時はいつも震えがきていた。今年は震えることは皆無に近かった。戸外でつららも見なかった。里帰りした親に連れて来られたのか、小さい子どもがTシャツ一枚で歩いているのを見た。こうした光景が真冬にも日常茶飯事になれば、暖冬だと珍しがってばかりはいられない。
20160107-1452148741.jpg 炭火でやいた餅や肉、魚をたらふく食った。新しい社殿ができた銀鏡神社にも大晦日の日中に参った。この社殿は郷里出身で国の行政府で活躍されたH.E.さんが大枚をはたいて寄贈したもので、凡夫には到底できっこない志だ。そのとても有難い社殿の中に据えられた賽銭箱を狙った賽銭泥棒が出たとかで、私がお参りに上がった時には警察の鑑識が来ていた。こんな田舎にも賽銭泥棒が出没するとは! 罰当たりな盗人がいるものだ。
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 世界では年末年始にかけ、懸念された大きなテロはなかったようだ。昨日だか、北朝鮮が2013年2月以来の核実験、それも破壊力で原爆をはるかに上回る水爆実験に成功したと発表したこと以外はこれといったニュースはなかったかのように思う。いや、北朝鮮に隣接する日本にとってはこれ以上の迷惑極まりない深刻な出来事はないが。今回の核実験成功表明の狙いが何にあるのか。単なる国威発揚ならそれはそれでいいのだが(いや良くないか!)、いつ暴発するか分からない核兵器を掌中にした意思疎通不能の隣人がすぐそばにいるのは何とも不気味な話だ。北朝鮮のやり方はかねてより、「瀬戸際政策」とか「瀬戸際外交」と呼ばれてきたが、今回の核実験の成功表明はその最たるものだろう。
 「瀬戸際政策」とは危険なかけで交渉相手の譲歩を迫る政策・戦術のこと。英語では brinkmanship という。辞書によると、brink が「縁、瀬戸際」という意味で、(on the brink of warは「開戦の瀬戸際に」という意味)、冷戦さなかの1950年代に生まれた語であり、語源(etymology)はよく分からないが、sportsmanship という語の類推で brinkmanship という語が派生したようだ。なんとなく分かるような気はする。

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