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diplomatic vandalism

  • 2019-07-16 (Tue) 10:14
  • 総合

20190716-1563239652.jpg トランプ米大統領のことはできるだけ無視したいのだが、彼は私のような英語にまつわる話題を書き散らしている者には格好の題材を提供してくれてもいる。従って食指が動かざるを得ない。辞任した英国のダロック駐米大使が本国に送った外交公電の新たなリークが明らかになった。今度はトランプ大統領がイラン核合意から離脱した背景には、この合意を実現したオバマ前大統領への反発・敵意があり、トランプ氏が歴史的合意を反故にしたことは diplomatic vandalism(外交的破壊行為)だと報告していたという。
 英BBCの見出しでは、New leak claims Trump scrapped Iran nuclear deal ‘to spite Obama’ とうたっていた。spite は辞書を引くと、「悪意」「意地悪」という名詞の他に「意地悪をする」「わざと困らせる」という動詞が載っている。in spite of …(…にもかかわらず)という慣用句は知っていたが、上記のように動詞でも使えることは知らなかった。トランプさんにお礼を言わなければならないが、それにしても、彼が次々に打ち出すあの手この手の施策は何のことはない、前任者への嫉妬・敵意に基づくということではないか。普通なら信じ難いが、トランプ氏の場合は信じられるから不思議だ。「坊主憎けりゃ袈裟まで憎い」という成句を思い出す。トランプ氏はことほどさように幼稚なのだ。そう思えば、彼のこれまでの言動は合点が行く。
                  ◇
 香椎浜のジョギング路で細々と続けているスロージョギング。ついに最近、短パンで走るようになった。長いジョギングパンツではさすがに暑苦しい。上半身の両腕はすでに真っ黒だが、下半身はずっと日光を浴びていないため、足首からふくらはぎ辺りは真っ白。このアンバランスは少し恥ずかしいが、致し方ない。
 晴れていると日光が少しきついが、風はまだ十分涼しい。曇り空が多かったせいか、部屋のクーラーもまだオンにしていない。手元の温度計は今午前9時過ぎで27.9度。涼しくさえ感じる。そう感じるのはいつまでだろうか。
 先ほどテレビでは台風が発生したことを伝えてもいた。台北の大学の語学講座の老師(先生)から台湾に向かう飛行機の発着に要注意というラインメールも届いたばかり。何とか、木曜朝の福岡―台北の便には影響しないことを祈るのみ。
                  ◇
 NHKの中国語の中級講座で次の文章があった。「(私は)今まで(彼が)笑った顔を見たことがないんだよ」。日本語では場の状況から主語や人称代名詞を省略して話すのが普通だから、「今まで笑った顔を見たことがないんだよ」というのが実際の発話。中国語では「我从来没见他笑过」となっていた。中国語では主語や人称代名詞がきちんと添えられることが多いという違いの他に、私が興味深いと思うのは、日本語では「笑った」という大事な要素が最初の方に出て来るのに対し、中国語ではほぼ最後に出て来ること。私にはまさにこれもSOVの日本語とSVOの中国語の違いを物語るものではないかと思えてならない。
 参考までに英語だと、上記の文章は I’ve never seen him laugh. となるのだろう。ここでも「笑う」(laugh)という大事な要素は最後に出て来ている。

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