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再び「年齢七掛け論」

  • 2019-11-21 (Thu) 11:49
  • 総合

20191121-1574304553.jpg 英BBCをネットでチェックしていたら、Old age: Why 70 may be the new 65(老年:なぜ70歳が新しい65歳なのか)という見出しの記事に引きつけられた。年を取ると、やはり、老年にまつわる話題には素早く目がいくようになる。
 上記の記事によると、英国ではこれまで65歳が老年の始まりと考えられてきたが、同国の権威ある国家統計局ではこれからは70歳を老年の始まりとするべきという考えに傾いている。65歳を過ぎても、おおよそ15年は健康に生きる高齢者が増えているというのがその理由だ。65歳は英国の定年の開始年でもあるとか。
 私が興味深く思ったのは英国では1951年には60歳に達した男女はさらに15年生き長らえると考えられていたということ。90年代には基点となる年齢は65歳となり、今ではその基点は70歳にまで上昇。2057年にはさらに75歳に達すると見られるとか。
 お年寄りが長生きするということは最後の何年かは超高齢になって健康面の難しい問題を抱えるようになるということでもあり、手放しで歓迎すべきニュースではないということだが、専門家の次のような意見が紹介されていた。"We know that older people make really important contributions to our society both through their paid work and through their caring responsibilities and volunteering. Age is just a number and for different people it means different things."(私たちは高齢者が報酬を得て働く仕事や介護の責務、ボランティア活動などを通して本当に大切な社会貢献をしていることを知っている。年齢は単に数字に過ぎなく、意味するところのものは人それぞれである)
 全く同感。これまでこのブログで何度か書いたように、私は「年齢7掛け論」の「信奉者」だ。現代の人々は医療の発達や食生活の改善などの恩恵を受け、昔の人々に比べ健康で長寿の人生を送ることが可能になっている。だから、今の70歳は昔の49歳。80歳は56歳に相当。私の65歳は46歳となる勘定だ。ただし、「年齢7掛け論」を説得力あるものにするためにはいつまでも健康であることが大前提であることは言うまでもない。
                  ◇
 トランプ米大統領に対する弾劾の是非を問う米議会下院の情報委員会の審議が連日、CNNテレビで生中継されている。私も時間が許せば見ているが、14時間の時差をはさんでおり、一晩中付き合わされることになる。いかんせん、それはたまったものではない。
 それで午前1時頃まではテレビの前に座して見ているが、何とかトランプ大統領がウクライナ疑惑で国益よりも自身の利益となる行動を取っていた動かぬ証拠を手にしたい野党民主党議員と、疑惑は弾劾には値しないものだとしたい与党共和党議員の思惑が絡み合った各証人への質疑応答はなかなか見応えがある。
 昨日の委員会ではソンドランド駐欧州連合(EU)大使がトランプ大統領を始め、政権中枢部が焦点のウクライナ疑惑の真相を認識していた(in the loop)ことを明らかにした。私が戸惑ったのは in the loopという語句。反対は out of the loop でこちらは「蚊帳の外」という綺麗な訳語が当てはまる。大使は "Everyone was in the loop. It was no secret."と証言している。日本語に「蚊帳の中」という表現がないのが惜しまれる。

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