熊本・反乱の系譜

山本巖ブックレットシリーズ005
「熊本・反乱の系譜」
山本巖

A5判、並製、124ページ
定価:本体600円+税
ISBN978-4-9980675-6-6 C0095
2刷

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著者プロフィール

1941年北九州市門司区生まれ。早稲田大学卒。
1964年西日本新聞社入社。社会部、文化部、都市圏部、北京支局などに勤務。
熊本総局長、文化部長、編集企画委員長、論説委員長などを務める。
著書に『夢野久作の場所』『昭和史を歩く』『三国志の旅』(共著)など


神風連-反近代の源流を見る
殉死-浪漫主義者・蓮田善明の自死
告発-近代市民社会への反逆
付 エッセイ・モッコスの住む街で

 八割は相手に賛成でも、残りの二割の部分で断固として異議を申し立てるのが肥後モッコスだという。確かに熊本の近代以降の歴史をみると、「反乱の系譜」と名づけたくなる誘惑に駆られるのだ。
 明治9、10年の士族反乱の動機は反・明治政府だったが、その中で神風連の乱は一種特別である。彼らにはいかなる打算も成算もなく、近代という時代を拒否するために決起し、その激しい拒否感を表現するために死んで見せたとさえみえる。
 「水俣病を告発する会」が発足したのは昭和44年である。この会は「義によって助太刀致す」という、戦後の反体制運動とはまったく異質の古風な情念を行動の原理とし、行政や企業はもちろん、裁判、弁護士、支援運動など、つまり近代市民社会のシステム全体への疑義を突きつけた。
 この戦後の反乱にもまた、いかなる打算も成算もなかった。