隣国の息遣いと匂い、光と影がみえる

「小さく、低く、ゆっくりと」

韓国を代表する詩人、アン・ドヒョン
日常のなにげない風景から、人と世界をみつめたエッセー集

「小さく、低く、ゆっくりと」
著:アン・ドヒョン
訳:ハン・ソンレ

B6判、並製、120ページ(2色) 
定価:本体1,200円+税
ISBN4-902108-18-6 C0098

「文を読んで書くこと、それはこの世と恋愛することではないか」とアン・ドヒョンさんはいう。しかも「心だけでの恋愛、手先だけでの恋愛を私は警戒する」と。
詩人の目で捉えた世界が、日常が、ゆったりと静かな風景の中を過ぎる。「尹東柱と福岡」「淋しがろう」「冬の希望」「私と靴の関係」「悲しい詩」など、詩人のやさしさが読む人の心を温かく包む。
詩人の心が大切にされ、多くの読者を確保し続けている韓国の文学的風土の豊かさが伝わり、透明でさわやかな風が吹き過ぎていく。これを読んだ人はきっと韓国に行ってみたくなり、詩人と同じ情景に浸ってみたいと思うに違いない。

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著者プロフィール

アン・ドヒョン
1961年慶尚北道醴泉生まれ。円光大学国文科卒。
1981年大邱毎日新聞新春文芸、1984年東亜日報新春文芸に詩が入選し、詩作活動を始める。1996年「若い詩人賞」、1998年「素月詩文学賞」、2002年「露雀文学賞」などを受賞。
主な作品に詩集『ソウルへ向かう全捧準』『寂しく高く侘く』『あなたのところに行きたい』『懐かしい狐』『海辺の郵便局』やアンソロジー詩集『氷蝉』(書肆青樹社)、大人のための童話に『幸せのねむる川』(青春出版社)など。
2002年11月より西日本新聞にエッセイを50回連載。現在、又石大学文芸創作科教授。

訳者プロフィール

ハン・ソンレ
1955年、全羅北道井邑生まれ。世宗大学日語日文学科卒。詩人、翻訳家。
詩集に『実験室の美人』、日本語詩集『柿色のチマ裾の空は』(書肆青樹社)があり、韓国での訳書に『彷徨の季節の中で』『限りなく透明に近いブルー』『世界がもし100人の村だったら』『銀河鉄道の夜』『自殺よりはSEX』『たったひとつのたからもの』などがある。
『21世紀日韓新鋭100人詩選集』(書肆青樹社)は日韓両国語に翻訳した。
1986年「詩と意識」、1994年「許蘭雪軒文学賞」を受賞。

掲載情報

読売ウィークリー 2005/11/20号の「この本にさぷらいず」に掲載されました。
西日本新聞 2005/7/31(日)朝刊の「読書館・この1冊」に掲載されました。


目次

氷蝉

尹東柱と福岡
日本を見る目
人が人に出会う夢
母親と妻の違い
淋しがろう
暖かいバス
不便な関係
ラーメン礼讃
凧のように
金剛山の旅
美食家の理由
寸志と寸書
新春文芸
文芸創作学科
冬の希望
人生とはなにか
朝顔の会
海を前にして
報春花
詩の国
私と靴の関係
詩集も商品だ
詩人と酒
民衆版画家
お金と詩人
虎が再び…
大人のための童話
赤いTシャツ
神の息子、将軍の息子
小犬の糞
悲しい詩
幼い息子に
本家の奥座敷
民衆と人民
インターネット時代
飴売り
詩集「農舞」
ある小説家
私の作業室
淡水魚を飼う
反米感情
地域感情
俳句と時調
夕べの祈り
詩人の白石
ある農民の頑固さ
詩人と戦士
無題
良いものは近くに
共に生きる

あとがき
時代と向き合う酔いどれ詩人