第二詩集

祝婚歌

「詩集 祝婚歌」
吉田詣子

A5判変形、並製、104ページ 
定価:本体2,000円+税
ISBN978-4-86385-074-3 C0092

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著者プロフィール

吉田詣子(よしだ・けいこ)
1941年2月2日
長崎県南高来郡多比良町生れ
長崎県立諫早高等学校卒業

詩集 1989年 「おばさんのラプソディ」
所属 元「河」「えん」同人

もくじ


   祝婚歌
   婚 姻
   約 束 
   カユ・アピアピ
   JUNE
   血 族
   ショットガン・ママ
   え ん
   壷 屋
   今 昔
   しんしん

   死と官能
   人 形
   セプテンバー・ソング
   ひばりが丘まで
   ハウス・テンボス
   ふうせん
   牧草地
   素描―――母子家庭
   水掻き
   家族ゲーム
   灰とダイヤモンド
   天上の風景  
                                 

祝婚歌

花嫁は釣り上げられた魚でしょうか
いゝえ、花となって
新たな家の門をくぐり行く者
身内にやがて人となる
魚の形をした種子を抱き
遥かな時の波間を漂い
グリーン・ヒルに漂着したもの
運命の意図に結ばれたふたりは
こゝより向き合う鏡、空気、水
遺伝子を積んだ婚姻という名の舟に乗り
今日、この日未来へ向けて旅立ちます
凪の日、嵐の日
どうか愛の帆を高く掲げることを
忘れないで
愛には賞味期限がありません
ただ質が少しずつ変ってゆくだけ
結婚とは、たぶん
プロローグから
エピローグまで
生涯をかけて互いを読み通し
深く読み解くこと 狭い舟の中で
この航海の安らかなことを
ベガとアルタイルのように
お互いの領域を侵すことなく
夫々の胸に灯すあかりで
変らず暖め合うことを
ふたりの願いがひとつとなり
星のひかりの中で
育まれてゆくことを祈ります