三宜楼から門司港レトロまで

「門司港」繁栄と栄光の軌跡

叡智と富と力と欲が交錯する日本近現代史の縮図

「門司港」発展と栄光の軌跡
夢を追った人・街・港
羽原清雅

四六判、並製、416ページ+口絵カラー8ぺージ
定価:本体2,000円+税
ISBN978-4-86385-043-9 C0021 3刷り

明治から戦後復興まで100年にわたり繁栄を享受した門司港を舞台に繰り広げられた人間模様。贅を極めた料亭「三宜楼」に集う人々、喘ぎながら人生を閉じる人々、大陸へ旅立った人々。時代と港の変遷に歴史のダイナミズムを見る。

2011年1月中旬全国書店にて発売。

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著者プロフィール

羽原清雅 (はばら・きよまさ)
1938年東京生まれ。早稲田大学第一政治経済学部卒。朝日新聞入社後、政治部記者を経て政治部長、西部本社編集局次長、同局長、総合研修センター担当、広報担当、西部本社代表など。帝京大学教授のあと、現在帝京平成大学教授。新宿区教育委員長。北九州市ひまわり大使。
著書『結党四十年-日本社会党』(共著・行政問題研究所刊)、『国会』(同所刊)、『茨城昨今』(筑波書林刊)、『日本社会党-盛衰の50年は何だったのか』(朝日新聞調査研究室刊)、「野党の多党化と社会党の動き」(『現代日本政党史録』第三巻所収)、『政界六〇年 松野頼三』(編纂・文藝春秋刊)、『「津和野」を生きる-四〇〇年の歴史と人びと』(文藝春秋刊)など。ほかに、「小選挙区制度導入をめぐる政治状況-その決定に「理」は尽くされたか」、「ある編集者の軌跡-明治・大正・昭和三代「中山泰昌(三郎)」を追う」、「続・ある編集者の軌跡-「中山泰昌(三郎)」の豊かな苦闘」、「トカラ・十島村の「格差」と地域の政治-どうなる 七つに分散する離島村の闘い」(いずれも紀要『帝京社会学』所収)など。

掲載など

新文化 2011年2月3日号の地方・小通信で紹介されました。

目次


 
第一章 門司港レトロ計画
 
  レトロへの挑戦 
     再興のレトロ 
     レトロの発端 
     レトロ復元の記録 
  「三宜楼」周辺 
     三宜楼の創業と繁栄 
     三宜楼の改築と戦争 
     上田清次郎の登場 
     創業者 三宅アサ 
     三宜楼の姿 
     「三宜楼」名称考 

第二章 門司港の変遷
  門司の発展史 
     古代からの門司 
     急成長の門司 
     企業の進出 
     メディア拠点だった門司
  軍隊と戦争の門司
     軍事体制確立と九州
       西南戦争/海軍と石炭/日清戦争と関門要塞/
       戦勝の製鉄所、柳ヶ浦を逃げる/日露戦争と捕虜収容所/
       第一次世界大戦とドイツ兵捕虜
     狙われた海峡 
       門司港の空襲と機雷投下/回避された原爆投下と関門トンネル爆破/
       朝鮮戦争の恩恵
  石炭と坑夫─「ごんぞ」の社会 
     石炭の沿革 
     囚人と朝鮮人の労働力 
     沖仲仕、陸仲仕の世界 
      「ごんぞ」たちの貧窮生活 
  港湾、鉄道、輸送網の推進 
     港湾整備進む 
     鉄道網の充実 
       鉄道敷設/関門海峡の連絡船/石炭鉄道/
       関門鉄道海底トンネル
     国道・電車・空港─多様な挑戦 
       関門国道海底トンネル/関門橋/新幹線海底トンネル/
       九軌・西鉄電車/海上空港開く

第三章 門司港の人間模様 
  三宜楼をめぐる人びと 
     門司の三羽烏─出光佐三・中野真吾・久野勘助 
     山城屋と囲碁の木村悌蔵 
     碁好きの高田寿夫と大竹英雄 
     技術も遊びも、の岡野満 
  門司港の群像 
     観音像建立─中原国友、栄蔵の親子 
     市政遂行─柳田桃太郎 
     荷役一筋─野畑彦蔵 
     たたき上げ─小原新平 
     政治と興業─平井義一 
     門司好みの海軍育ち─高松宮宣仁 
     維新の雄─坂崎紫瀾・司馬遼太郎・林房雄 
     海峡を挟んで─林芙美子と藤原義江 
     苦境に伸びた清張
 
第四章 門司港庶民史 
  花柳の世界 
     もてなす人々 
     いま生きる花街 
     花柳界とは 
     誇りの芸妓社会 
     先発・田野浦の実態 
     門司花柳界の姿と世相 
     あがきの世界 
      「人身輸出港」の門司 
     悪評 門司の客引き 
  門司港を通り過ぎた人びと 
     門司に来そびれた高橋是清 
     門司"追放"の三木武吉 
     門司に育った古川ロッパ 
     門司で足踏みの佐藤栄作 
     テロリスト─黒田保久二 
     ファシスト─橋本欣五郎 
  文学などに登場した門司の姿 
     和歌、俳句、漢詩、謡曲、そして民謡── 
     賑わいと修辞と─鴨長明・井原西鶴・近松門左衛門 
     平家物語─伝承、慈円、吉川英治 
     紀行─飯尾宗祇・菊亭家記録・井原西鶴・古川古松軒・シーボルト・
        日柳燕石・堺利彦 
     軍事要塞─田山花袋・阿川弘之・大西巨人・大岡昇平・井上光晴・
          火野葦平 
  門司あれこれ 
     イロハの町名 
     生きている朝鮮の地名 
     報時球って? 
     著名な「門司硯」 
     コレラと水道 
     ふぐの事故と解毒策 
     なぜ門司のバナナか? 
     競輪の発祥は百年前の門司? 
     気象の言い伝え 
     天皇と殉職 
     門司の事始め─電信・電話・電燈・ガス
 
おわりに
 
門司・門司港関係 参考文献 関係資料