追悼詩集

秋日和

詩集「秋日和」
杉 眞理子

A5判変形、並製、152ページ、ケース入り
定価:本体2,000円+税
ISBN978-4-902108-59-0 C0092

表紙
秋日和表紙

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著者プロフィール

杉眞理子(すぎ・まりこ)
(1997年まで筆名・吉田まり子)
1948年 福岡市生まれ
1964年 修猷館高校入学(在学中演劇部に所属)
1968年 九州大学文学部入学(在学中美術部所属)
1982年 杉俊範と結婚 長女絵理子誕生
1991年 第1詩集『カンダタ』(本多企画)発行
1992年 第28回福岡県詩人賞受賞
同年  第22回福岡市文学賞受賞
1995年から「福岡・尹東柱の詩を読む会」に参加
1998年ホームページ「Pe's PAGE」に日記「折々雑感」開設
2004年9月19日 ブログ「インターネットな日々のこと 日々雑感」開設
2004年10月4日 ブログ「OUROBOROS」開設
2005年9月13日 悪性リンパ腫にて逝去
所属詩誌・同人誌
   花粉期 (9号1982年6月から第2次20号1989年)
   表現  (5号1988年から16号1996年)
   季刊午前(19号1999年から)
福岡県詩人会所属
尹東柱の詩を読む会所属
NPO法人シニアネット久留米およびシニアネット福岡所属

本の紹介コメントなど

坂のある非風景

もくじ

Dead end
星月夜
生き方
さがしもの
Dead end
のぼるぱるす・しずむ夕日
クロシング・ワールド
ファイナルゲーム
Vanish
Point 1
Point 2
Point 3
For ET by ET ***
Bon Voyage
この地上

秋日和
秋日和
時雨まで
朱夏
春の反作用
季節
風とこたえて
花吹雪
風になる日
ベランダで1
ベランダで2
ベランダで3
ベランダで4
更に丘へ
空き地

散歩
今朝はもう
最後から2番目の思想
散歩
映画見た?
願望する日
曇天
四角い話
風の行方
物語る日
僕らの形式
噴水
約束はないけれど
立ち往生するヒトの内部
まだきみは
ら・ぷらんと・ぱらじっと(寄生木)
フィッシング・マシン
ちりぬるを
フィジカル・リレイション

編集を終えて

秋日和

幸せなのかそうでないのか
ふと考える
過去と現在と未来と
錯綜して現れる水平な時間
照り返しの強い午後のベランダで
気まぐれのように
枯れた枝から吹き出した

くさかんむりの下に
隠れていた小さないのちが
生きることに
牙を剥く
長い間忘れていた日々に向かって
洪水のように
水をかける
昨日と 今日と 明日と
背中を流れていく街の音
乾いたコンクリートの上に
広がりあふれて
足元に押し寄せる 波動
わたしの中にも
深い井戸があった
掌には
忘れてきたことを
思い出したがる種
知らなくてもいいことを
知りたがる種
秋まきの種はどれだったか

植えなければいけない種に

注ぐほどの水があるのかどうか
ベランダの日脚は伸びて
どこまでも傾いて
とりとめのない物思いが影をひく