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バトルの古跡

  • 2012-07-01 (Sun) 02:18
  • 総合

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 ライ(Rye)から列車でバトル(Battle)という町を日帰りで訪ねた。途中のヘイスティングス(Hastings)駅で乗り換えもあったので時間にして約1時間10分。
 ここは一度は訪ねたいと思っていた。その名が示す通り、ここでイングランドの歴史には大きな意味を持つバトルがあった。1066年の「ヘイスティングスの戦い」(Battle of Hastings)。英国人にとってはこの1066年という数字はとても大切な年らしい。 北フランスのノルマンディー公ウィリアムがイングランドのハロルド王に戦いを挑み、ハロルド王の軍を撃破、イングランドの君主となった。「ノルマン・コンクェスト」と呼ばれる歴史的な事件だ。これにより、イングランドのアングロサクソン時代は終焉し、北欧を「源流」とするノルマン朝が幕を開ける。
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 と、私は電子辞書に収蔵されている百科事典をのぞきながら、この項を記しているが、アングロサクソンからノルマンといった辺りは、理解するのは容易ではない。「口をアングリ、思考はサクソウ、気は全然、ノルマン」といった感じだ。百科事典によると、懺悔王とも称されたイングランドのエドワード王が嫡子なく没し、義弟のハロルドが新王となったのだが、同じく血縁関係にあるウィリアムはエドワードもハロルドもかつて自分に王位を約束していたと主張して、イングランドに攻め入ったとか。
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 戦いが繰り広げられたバトルの地には征服王(Conqueror)とも称されるウィリアムがその後、カトリック教のバトル寺院(Battle Abbey)を建立。寺院はその後、ヘンリー8世によるカトリック排斥の命を受け解体と相成ったが、修道院などの古跡が古戦場とともに人気の観光スポットとなっている。英語(日本語)の解説テープが聞ける受話器を耳に古跡や古戦場を歩くことができる。ほぼ1千年前、弓矢や鉄剣などで壮絶な戦いが繰り広げられた戦地は今は草木が茂るなだらかな丘にしか見えない。
 数千人の両軍兵士らが衝突した戦いは10月14日のわずか1日で終了。北フランスから海峡を越えてきたウィリアム公の軍を、自国で迎え撃つハロルド王が有利な持久戦で臨めば、戦いはハロルド王側が勝利を収めていた可能性もあったと、解説のテープは説いていた。ハンサムで勇猛、臣下の人気もあったハロルド国王の欠点は「性急な」(rash)ところであり、これが最後に災いしたとも。ハロルド王は矢を目に受け、あえなく戦死。
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 いずれにせよ、イングランドの歴史はこの日を境に大きく変転。支配者階級の言語はノルマンなまりのフランス語であり、当然のことながら、英語も少なからぬ影響を受けたのだろう。古跡のショップで購入した小冊子の歴史滑稽本では「ノルマン・コンクェストはいいことであった。なぜなら、この時以来、イングランドは二度と征服されることがなく、一流の国となることができたからだ」とイングランド人ならではのユーモアで解説していた。(The Norman Conquest was a Good Thing, as from this time onwards England stopped being conquered and thus was able to become top nation.)
 (写真は上から、バトルの町の通り。バトル寺院の古跡、古戦場への入り口。古戦場の跡。かつて教会堂や祭壇があった場所。小学生のグループが見学に訪れていた)

Comments:2

たかす 2012-07-02 (Mon) 04:44

街中の写真に「Zebra Crossing」が見えます。年配女性が道路を横断しようとしています。学生時代の授業に「英米事情講義」というのがあって、食事の仕方から生活の様々なことの説明がありました。そのひとつがこの横断歩道でした。宮崎にも似たような横断歩道がありますけれど、似ているのは横断歩道に斜線が入っている点だけ。Zebra Crossing は歩行者絶対優先。今でもそうですか?もうひとつ、ここにも見られる歩道。ヨークも訪問予定に入っていると思います。あの中世の狭い道路に必ず歩道がついているのに驚きました。かりにそれが片側だけでも。驚きついでに。公衆便所が行く先々であると思いますが、維持費の意味合いからなくなっていますか?バトルの公衆便所はどうです?

那須 2012-07-02 (Mon) 07:07

先生 こちらも斜線のような気がしますが、普段そう注意して見ているわけではありませんので。いつかきちんと取材して書こうと思っていましたが、こちらは横断歩道のようなところでも車が歩行者を無視して通る気がしてなりません。運転マナーが日本やアメリカとは比較にならないぐらい劣化しているような。歩道は狭くとも付いているようです。この点はアメリカよりいいですね。公衆トイレは結構目にします。先日までいたホテルがあるロンドン近くの町には使用するには10ペンスのコインが必要な有料公衆トイレもありました。何回か利用しました。

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