2007-10-29
つるぴっか
父が人間ドックの結果を聞きに行った。若干の検査は勧められたらしいが、ほぼ健康であるという結論だったらしい。よかったよかった。父もそれなりの年であるが、白髪ひとつ無い。そう、実家の父はずばり、つるつるぴかぴかなのである。
もう薄くなってからはかなり長いが、一応みな大人なのであえてそのことにつっこむことは無かった。
薄さが目立ち始めた頃、円形脱毛症にもなった。よくストレスから来るものだと言われるが、父は同じストレスから来るなら、胃が痛くなるよりハゲる方がマシだと言い放った。ぽちと同じくくいしんぼうの父らしい発言である。
一時は父も医者に通ったりなどしたが、まもなくやめた。理由を聞いたところ、注射が相当痛かったのだそうだ。そして、もうひとつ。担当医がつるっぱげだったのだ。
「ところで先生、ハゲにハゲが治せるのかねぇ?」と病院で言ったそうだ。診察室から看護師さんが隣の部屋へすっと消えた次の瞬間、爆笑が聞こえてきたらしい。
父のハゲなど見慣れて、特にコメントする気もなくなっていた頃、元気一杯の幼稚園児だった甥が言った。

「つるぴっか!!!!!」
一瞬、辺りは静かになった。容赦の無い一言。
が、我に返った父が容認の姿勢を見せたことで凍りついた空気はとけた。「ハゲ」とか「ツルツル」とかではなく「つるぴっか」な所に愛を感じたのかもしれない。
小学校5年生になった甥は今も普段はじじりんと呼ぶ父を、愛を込めてつるぴっかと呼ぶことがある。そう、かまってほしい時に。
2007-10-29 - 16:51 - | コメント(0) - TB(0)
2007-10-18
究極の腹痛
去年のこの日。妊娠27週。10月になって里帰り出産のため仕事を辞めて実家に帰り、妊婦ライフを満喫しようと思っていた。それがあんなことになるとは…。おそらくあの時より痛い思いをすることは一生ないだろう。数々のすばらしい痛み止めが開発されているこの現代に。
昨日が誕生日だったぽちは、母と姉にランチに連れて行ってもらった。キハチのランチは美味しくて、まだオナカの中にいたシナモンくんも大満足。さて、そろそろ料理も終盤という頃に異変は起きた。
それまでも時々腹痛を起こしていたが、また痛くなってきたのだ。ちょっとごめんね、とお手洗いに向かう。大概まもなく治るのだ。しかし、しばらくして少しは治まったものの、きれいさっぱりへいっちゃら、という訳にはいかなかった。仕方ないなぁと席に戻る。美味しそうなデザートである。大丈夫、といいながら口に運び始めたが、とうとう最後までは平らげられなかった。くいしんぼの私にあるまじきことである。
帰りの車の中ですでに座っていられなくなっていた。病院に向かう。診てもらっているのは訳あって少し離れた東海大学病院。救急車ではそこまで運んでくれないかもと母の運転で向かった。後で考えればかなりトンチンカンな心配である。そんなヒマがあったら別の心配をするべきである。しかしこれは妊婦たらいまわしの事件が起きる数ヶ月前のことだ。
今にして思えば、なんとも今時の話だが、当然のように満床の産科病棟。最初に連れて行かれたのは陣痛室のベッドだった。その頃には痛みがかなり激しくなっていて、声がつい出てしまう。…でも、痛いの意味が違うって。ぽちは陣痛でもないのに陣痛室のベッドでうめく羽目になった。
お泊りが決定し、以前にお世話になったことのある女医のM塚先生が手を握ってくれた。このとき既に陣痛を起こしているわけではないと分かっていたのかどうかは分からないが、ただの腹痛女にとってもこれはとてもほっとすることであった。痛みと安堵がまぜこぜになって涙が出た。CTだかMRIだかを撮る。痛みのせいで、どっちだったかも記憶があいまいだ。甚だ情けない話である。
私は腸閉塞であった。腸閉塞になどなるものではない。ましてや妊娠中に。十分に痛み止めをしてもらえるはずもなく、レントゲンも長時間撮れないのでイレウス管が使えない。
妊婦であるにもかかわらず、何とかならないなら殺してくださいと思ったのをはっきりと覚えている。ごめんよ、シナモン。人間、痛みが極限まで達すると本気でそう願うものなのだと初めて実感した。
でも、そのとき私はあまりにも無知だった。シナモンは助けてもらえると信じていた。かなり週数が浅くても生存できるというのは読んだことがあった。でも、生存できることもある、なのだということは知らなかったのだ。
そして、それからしばらくは絶飲食でシナモンの入れ物に徹することになった。彼がくいしんぼなのはその時の胎教のせいかもしれない。そう、食べることは非常に大切なのである。
2007-10-18 - 23:48 - | コメント(2) - TB(0)
2007-10-17
ハジメマシテ
40号室に新しく入居したぽちです。よろしく!

タイトルの「シナモンロール」は今年生まれた息子の後ろ頭。くるくるあたまの彼はつむじもくるくる。母曰く、のばせばたてロールになるそうだ。…のばさないようにしよう。
さて、このシナモンくん、かなり食欲旺盛である。親が2人そろって食いしん坊なのだから遺伝かもしれない。もう一つ有力な説があるのだが、それはまだ後日。
しかしそれにしても、口に入れたものはまず出さない。なかなか噛めなくても飲み込めなくても出さない。母など「食いしん坊」と言おうとして誤って「いやしんぼ」と言ったくらいだ。おかげで8ヶ月で10kgを超え、成長ナントカ曲線の上限ラインぎりぎりいっぱいで進んでいる。
父は始めは「よっ関取!」と言っていたのに、いつの間にか横綱に昇進していた。あやす時など「♪おーれはジャイアーン」とやや覚え間違えた節で歌う始末。
究極の選択で自分の子供だとしたら、のび太とジャイアンとスネ夫の誰がよいか、という話になった。もちろんしずちゃんとか出来杉とかの選択肢はない。
のび太は性格は良いかもしれないが、いくらなんでも心配だ。スネ夫が自分の子供だったらかなり嫌だろうし、第一、経済的に裕福な環境がなければあのキャラクターは成立しないに違いない。そうするとジャイアンか?
彼は一応隣町の暴れん坊が来ると子分は守ってくれていたはずで、昔ながらのガキ大将だ。そうだねえ、と話がまとまりかけたところで、それまで黙って聞いていた小学5年と2年の兄妹をもつ義兄(姉のダンナ)がつぶやいた。「…一番困るのはジャイアンだよ」
殴ったのいじめたのとその度に謝罪に走り回り、学級会やPTAでも問題にされ、隣町までも遠征して問題解決に当たらなければならない。もちろんのび太の親も黙ってはいない。問題が大きくなれば、何屋だったか、お店も開店休業状態に追い込まれるかもしれない。(かあちゃん以外)無敵のジャイアンも生きにくい時代である。
確かに。困らなくて良かったね、お義兄さん。
それはさておき、食欲があるのは良いが離乳食というのはどうにも難しい。食材が限られ、味付けもあまりせず、さらに柔らかくなくてはいけない。これでどうやってバリエーションを求めればよいのか。はじめのうちは「大根初めてね~」とか言っていればよかったが、なんだか最近はマンネリ気味である。
そこで先日、レトルトのベビーフードという便利なものを使ってみることにした。もちろん食材としてのベビーフードは便利に使っていたが、完全に出来上がったレトルト製品はほとんど使ったことがなかった。もう9ヶ月のシナモン、店に行くとこれが結構いろいろな種類が並んでいる。大人も目移りしそうだ。
今日のお昼は森永の牛肉とまぐろのうま煮。彼が寝ているうちに急いで私が食べた冷凍ピラフなどより余程美味しそうである。試しにほんのちょっとだけいただいてみた。もちろん薄いが意外に味が付いている。
なあんだ。本当に私のお昼よりよっぽど美味しいではないか。彼の旨い不味いの基準は分からないが、自作の味のほとんどない離乳食を3食とも食べることを考えたら、何となく許されるような気がした。これからは適度にレトルトのベビーフードも使おうと思う。
2007-10-17 - 20:21 - | コメント(0) - TB(0)