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『邪魅の雫』、京極夏彦さんを読む

 次回作「鵺の碑」が、なかなか出る気配がないので、「邪魅の雫」を読み返してみました。
 いうまでもなく、京極さんのは、また長~いです。
 そして複雑。特に、この作品は、「事件」のというより「事実」の構成が複雑で、それを正確にたどるだけでもたいへんです。
 はたして、これは推理小説なのでしょうか。笠井潔さんは、戦後本格推理小説「第三の波」の頂点に、京極作品を位置付けていましたが・・・。なぜ中禅寺秋彦だけが、事件を解明することができたのか。それは、彼が陰陽師だからということになってしまいそうです。今回の出番は少ないのですが、これが名探偵・榎木津礼二郎ともなると、論理もヘチマもないでしょう。他の探偵と同じように、彼らの論理的思考の道筋を解明することは可能なのでしょうか。一度、やってみたいのです。
 邪魅の雫 (講談社ノベルス)

 

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