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April 2008

クリスティー最後の作品

 『スリーピング・マーダー』は、マープルもの最後の事件であるとともに、クリスティー最後の作品です。実は、この作品、ポアロ最後の事件=『カーテン』と同じく、戦時中に書かれ長らく封印されてました。最晩年の発表となったのですが、最後の作品にふさわしい風格をもっています。
 新居を買った新妻が殺人場面の幻覚に悩まされるのですが、その理由の説得力が見事です。
 ドラマの方も、最後の作品であることを意識してか、実に原作に忠実な仕上がりになっていました。スリーピング・マーダー (クリスティー文庫)

魔術の殺人

 ミス・マープルもの『魔術の殺人』を読了/観賞しました。さすがにクリスティー作品を読み慣れた者には、このトリックはバレてしまう可能性あり。それでも、この作品、その後書かれる「何が謎になっているのか」わからないミステリーの先駆けになっています。またマープルの学生時代のことが描かれていたりもしました。
 ドラマの方は、殺人が行われる時に映画が上映されています。停電が起こって上映が止まることがアリバイ作りの一要素になるのです。またマープルが銃弾で開いた穴を、じっと見つめる場面もあります。
 このドラマにもスラック警部は登場していました。マジック(魔術)に凝ったりしています。魔術の殺人 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)

ミス・マープル最初の事件

 『牧師館の殺人』はミス・マープル最初の長編。マープルものの中では『予告殺人』が最高傑作とされており、その影に隠れている感がありますが、この『牧師館の殺人』もなかなかの傑作だと思います。森の中の密猟者や神経症の副牧師など伏線の張り方がウマいです。なんといってもマープル自身が目撃者になっているところがミソです。
 BBC版のドラマは『書斎の死体』の後の事件という設定になっており、引き続きスラッグ刑事が登場します。ドラマで見ると牧師館とマープルの家の位置関係が、よくわかります。
 グレナダ版には、何と若かりし頃のマープルの回想場面が出てくるのですが、この思い出が事件解決のために大いに寄与したりします。犯人の過去の人間関係に厚みが加えられていて、やや簡素な出来栄えですが、すっきりとドラマチックにまとめられていました。牧師館の殺人 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)

校正は愉しい!?

 今日は優秀なる学生N君、K君、T君にお手伝いいただきまして、刊行予定の拙著『ポアロ』の校正にかかりました。喫茶店および某バーガー・ショップをお借りしての作業でした。複数の目で見ると、やはり多くのミスが見つかるものです。今回はハヤカワ文庫(アガサ・クリスティー文庫)さんから引用をさせていただいていますので、引用文・原題・翻訳者のお名前など誤りがないように厳密に注意しました。
 またハピネットさんからの御厚意でDVD関連の資料も貸していただいているので、それに関することでも間違いがないように気を付けています。今日は一挙に索引の確認まで進みました。出版目標は5月10日。ゴールが見えてきました。
 写真は、ポアロ全作品を机上に並べ校正に勤しむ三人の学生。

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