2005-11-23

『パイロットフィッシュ』大崎善生

category  time10:00

パイロットフィッシュ

東京出張のおともに持って行ったのが、この本。酒呑童子さんの書評で読んで、これはぜひ読みたいと思ってたんだ。出だしの文章がほんと印象的。

人は、一度巡り会った人と二度と別れることはできない。

この文章ってすごいなーと。これですっとこの小説の中に入って行けたような気がする。山崎と由希子の出会い、そして別れはほんとせつなかった。山崎を取り巻く人々も魅力的だったし、おもしろかったー。大崎善生ってプロフみて気づいたんだけど、『聖の青春』『将棋の子』の作者なんだね。大王も書評書いてたよね。読ませる力はすごいよ。次作の『アジアンタムブルー』も読まねば。それにしても印象的なフレーズの多い本だった。どんどん先を読みたくて読み進めていくと、その一文があらわれて思わず立ち止まってしまうのだ。

今回の東京出張は一人で移動する時間が多くて、この本を読むか、iPod shuffleで音楽を聴くかって感じだったんだけど、そのときによく聴いてたミスチルの「I LOVE U 」の中に入っている「僕らの音」という曲がすごくこの本とリンクしたんだ。「君は九月の朝に吹き荒れた通り雨 叩きつけられて 虹を見たんだ そこで世界は変わった」っていうフレーズが、由希子のイメージに重なってしまった。この曲大好きになっちゃったな。せつないよ。

それにしても伊都子って。。ぜったい友達として持ちたくないタイプだね。ありえん。

Comments

コメントはまだありません。

Add Comments

Trackbacks

トラックバック
このエントリにトラックバックはありません
このトラックバックURLを使ってこの記事にトラックバックを送ることができます。 もしあなたのブログがトラックバック送信に対応していない場合にはこちらのフォームからトラックバックを送信することができます。.