書籍

『惨憺たる光』  ペク・スリン

Woman's Best 9 韓国女性文学シリーズ6
「惨憺たる光」참담한 빛
ペク・スリン 著
カン・バンファ 訳

四六、並製、280ページ
定価:本体1,800円+税
ISBN978-4-86385-367-6 C0097


光は闇の中でのみ煌めくという

苦しみが癒えることはなく、孤独を抱え、それでも、
日々、生きていかなければならない。
光と闇、生と死。心は彷徨いながら揺れ動く。
心のよるべなさを丁寧に掬いあげた初邦訳作家の短編集。

2019年7月上旬全国書店にて発売。


帯より
私たちの内側はどうしてこんなにも、一寸先も見えない闇なのだろう。
まるで誰も住む者のいない、がらんどうの木の洞(ルビ:うろ)のように。――「ストロベリーフィールド」
私はその明かりが怖くてぎゅっと目を閉じた。そのころ、闇より怖いのは光だったから。――「夏の正午」
先輩の浅黒い手に、白くてもろい雪が静かに、そして永遠のごとくゆっくりと舞い落ちた。――「初恋」
ロベールを送り出してから初めて泣いた。子どものように。
湖畔のただ中、かすかな光のまっただ中で。――「惨憺たる光」

光と闇、生と死。心は彷徨いながら揺れ動く。初邦訳作家の十の短編。


著者プロフィール
ペク・スリン(白秀麟)
1982年仁川生まれ。延世大学仏文科卒。西江大学大学院、リヨン第2 大学で仏文科博士課程修了。短編小説「嘘の練習」(2011年京郷新聞新春文藝)でデビュー。2015年、2017年、2019 年文学村若き作家賞、2018 年文知文学賞、李海朝文学賞。短編集に『ポール・イン・ポール』『惨憺たる光』、中編小説に『親愛なる、親愛なる』がある。

訳者プロフィール
カン・バンファ(姜芳華)
岡山県倉敷市生まれ。高麗大学文芸創作科博士課程修了。韓国文学翻訳院翻訳新人賞受賞。訳書にチョン・ユジョン『七年の夜』『種の起源』、ピョン・ヘヨン『ホール』がある。

 

 

目次
ストロベリーフィールド   
時差   
夏の正午   
初恋   
中国人の祖母   
惨憺たる光   
氾濫のとき 
北西の港   
途上の友たち   
国境の夜

著者あとがき   
訳者あとがき


 

書店員さんからコメントをいただきました!

「文章がめちゃめちゃ格好いい。どの作品のどこを切り取ってもキマっていて、痺れる。

それぞれの物語の中で等身大にもがきながら、淡々と日常を生きていく彼らの心象は深く、暗い。

その闇が一体どこに向かっていて、希望をどこに見出せばよいのか。考えさせられる短編集」

(文教堂書店青戸店 青柳将人さん)