書籍

『お砂糖とスパイスと爆発的な何か』 北村紗衣

『お砂糖とスパイスと爆発的な何か』
不真面目な批評家によるフェミニスト批評入門
北村紗衣

四六判、並製、240ページ
定価:本体1,500円+税
ISBN978-4-86385-365-2 C0074

装画 緋田すだち

刊行即3刷重版!

「マツコの知らない世界」(9月3日放送)に北村紗衣さん出演!!

◆ジュンク堂書店池袋本店 文芸書ランキング第1位!
◆東京大学生協本郷書籍部 文芸書ランキング第3位!
◆東京大学生協駒場書籍部 人文書ランキング第2位!
◆早稲田大学生協戸山店ランキング 第1位!
◆東京堂書店神田神保町本店 週間ベストセラーランキング第5位!
◆Amazonランキング フェミニズム部門第1位!


ポップでシャープでフレッシュ!フェミニズム批評とは、男女問わず世界の見方を何倍にも豊かにしてくれる超強力なツールであり武器なのだということを、この快著は教えてくれる。
ライムスター宇多丸(ラッパー/ラジオパーソナリティ)

 

フェミニストの視点で作品を深く読み解けば、
映画も演劇もこんなにおもしろい。
自由に批評するために、自らの檻をぶち壊そう!
映画と演劇を年に200本観るシェイクスピア研究者による
フェミニスト批評絶好の入門書!


<登場する作品> 

『ワンダーウーマン』『ゲーム・オブ・スローンズ』『ナチュラルウーマン』『わたしを離さないで』『華麗なるギャツビー』『アナと雪の女王』『ファイト・クラブ』『バベットの晩餐会』『嵐が丘』『すばらしい新世界』『タンジェリン』『フェミニジア』『キングスマン』『ダウントン・アビー』ほか

<登場する人物> 

ヴァージニア・ウルフ、エマ・ワトソン、マーガレット・サッチャー、バズ・ラーマン、マーガレット・アトウッド、チママンダ・ンゴズィ・アディーチェほか

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ただ「面白かったー」がなんとなく物足りなくなってきて、もう一歩、深く楽しんだり、調べたり、理解したいな……と思う時に必要なのが「批評」です。(……)私は不真面目な批評家なので、批評を読んだ人が、読む前よりも対象とする作品や作者をもっと興味深いと思ってくれればそれでいいし、それが一番大事な批評の仕事だと思っています。(まえがきより)
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イギリスの有名なミステリ作家G・K・チェスタトンの短編「青い十字架」に、「犯罪者は創造的な芸術家だが、探偵は批評家にすぎない」という有名な言葉があります。たしかに、批評家はテクストを犯罪現場みたいに嗅ぎ回り、犯罪者、つまり芸術家がばらまいた手がかりを見て、ヘマを探し出そうとやっきになる探偵で、あまり独創性がないかもしれません。でも、この本に登場したミス・マープルのような名探偵は、何が何だかわからないカオスから正しいものを救い出してくるヒーローです。私は批評家にすぎませんが、ミス・マープルと同じような仕事だと言われるならばそれは光栄です。(あとがきより)
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ゆるめのコラム収録!
・初任給とヴァージニア・ウルフ
・バーレスクを見にいってみよう
・北米のシェイクスピア祭り
・フェミニストの洋服えらび
・『ダウントン・アビー』と女性参政権運動

2019年6月中旬全国書店にて発売。


【著者略歴】
北村紗衣(きたむら・さえ)
1983年、北海道士別市生まれ。専門はシェイクスピア、フェミニスト批評、舞台芸術史。東京大学の表象文化論にて学士号・修士号を取得後、2013年にキングズ・カレッジ・ロンドンにて博士号取得。現在、武蔵大学人文学部英語英米文化学科准教授。著書に『シェイクスピア劇を楽しんだ女性たち──近世の観劇と読書』 (白水社、2018)、訳書にキャトリン・モラン『女になる方法──ロックンロールな13歳のフェミニスト成長記』(青土社、2018)など 。

 

【目次】
まえがき 不真面目な批評家によるフェミニスト批評入門

 

Chapter1 自分の欲望を知ろう
さよなら、マギー―― 内なるマーガレット・サッチャーと戦うために
バーレスクってなんだろう? 
腐女子が読む『嵐が丘』―― 関係性のセクシーさを求めて
檻に入っているのは、犬じゃなくて私―― ヴァージニア・ウルフ『フラッシュ』 
女はなぜ悪い男にばかり引っかかるのか? ―― 『西の国のプレイボーイ』に見る良い男、悪い男 
〈コラム1〉初任給とヴァージニア・ウルフ 

 

Chapter2 男らしさについて考えてみよう
キモくて金のないおっさんの文学論―― 『二十日鼠と人間』 と『ワーニャ伯父さん』
アメ車、男たちの絆、この惑星最後の美しき自由な魂―― 『バニシング・ポイント』 
対等な女を怖がる男たち―― 男の幻想に逆襲する喜劇『負けるが勝ち』
プリンセスは男のロマン! ―― 映画に出てくるお姫様と男たち 
ロマンティックな映画としての『ファイト・クラブ』
〈コラム2〉バーレスクを見にいってみよう 

 

Chapter3 ヒロインたちと出会おう
シェイクスピア劇の魅惑のヒロイン、無限に変化する女王クレオパトラ
世紀末の悪女? 自己実現のため戦うヒロイン? ゲイのアイコン? ―― オスカー・ワイルドの『サロメ』 
べ、別にあんたのためにツンデレを分析してるわけじゃないんだからね! ―― シェイクスピア『十二夜』を考える 
ディズニーに乗っ取られたシンデレラ―― 民話の変貌をたどる
理想宮か、公共彫刻か? ―― 『アナと雪の女王
〈コラム3〉北米のシェイクスピア祭 

 

Chapter4 わたしたちの歴史を知ろう
女の子がムラムラしてはいけないの? イギリス文学における女と性欲 
「#女性映画が日本に来るとこうなる」の「女性映画」ってなに? ―― 変わりゆく女たちの映画 
女性映画としてのトランスジェンダー女子映画―― 『タンジェリン』と『ナチュラルウーマン』 
読書会に理屈っぽい男は邪魔? 女性の連帯を強める読書会の歴史を探る 
ミス・マープルは何でも知っている―― 変わりゆくアガサ・クリスティの世界 
〈コラム4〉フェミニストの洋服えらび 

 

Chapter5 ユートピアとディストピアについて考えよう 
愛の理想世界における、ブス―― 夢見るためのバズ・ラーマン論 
隠れたるレズビアンと生殖―― 『わたしを離さないで』 
父の世界からの解放―― 「フェミニスト的ユートピア」を描いた『バベットの晩餐会』 
「女だけの街」を考える 
女は自由な社会の邪魔者なの? ―― ディストピアSFの性差別 
〈コラム5〉『ダウントン・アビー』と女性参政権運動 

 

あとがき 批評家は探偵 

 

初出一覧 
参考文献 

イベント情報

①北村紗衣さん×坂本邦暢さんトークイベント

「お砂糖とスパイスと哲学的な何か」

※イベントは終了しました

日時:2019年7月14日(土)開場18:30/開演19:00

場所:Readin’Writin’ BOOKSTORE(東京メトロ銀座線田原町駅徒歩2分)

http://www.kankanbou.com/news/archives/55

②北村紗衣さん×清田隆之さんトークイベント

「フツーの男たちの普通じゃない読み解き方 「男らしさ」をめぐるフェミニスト批評入門」

※イベントは終了しました

日時:2019年8月4日(日)15:00~17:00(開場14:30)

場所:本屋B&B(東京都世田谷区北沢2-5-2 ビッグベンB1F)

http://www.kankanbou.com/news/archives/56

③北村紗衣さんトークイベント

「北国生まれのフェミニスト批評」

※イベントは終了しました

日時:2019年9月23日(月・祝)15:00~16:30

場所:書肆吉成丸ヨ池内GATE6F店(北海道札幌市中央区南1条西2丁目18 IKEUCHI GATE6F)

http://www.kankanbou.com/news/archives/61

北村紗衣さん選書フェア開催書店

Readin’ Writin’ BOOK STORE(東京)

ジュンク堂書店池袋本店(東京)

銀座 蔦屋書店(東京)

早稲田大学生協戸山店(東京)

タロー書房(東京)

慶応大学生協三田店(東京)

くまざわ書店武蔵小金井北口店(東京)

ジュンク堂書店京都店(京都)

京都大学生協ルネ書籍フロア(京都)

くじらブックス&Zou Cafe(沖縄)

本のあるところ ajiro(福岡)

※北村さんには全部で15冊選書していただきました。チママンダ・ンゴズィ・アディーチェ、ロクサーヌ・ゲイ、レベッカ・ソルニット、イ・ミンギョン、マーガレット・アトウッド、カズオ・イシグロ、ヴァージニア・ウルフほか充実の選書リスト!​ 選書フェア開催を希望される書店の方は弊社営業部(info@kankanbou.com)までご連絡ください。

書評・インタビュー

「週刊読書人」2019年7月26日 評者=阿部公彦さん
《「嫌い!」から話が始まるエッセイ集。切り口は柔軟で、武装解除した著者の「つっこみ歓迎」のスタンスのおかげでこちらも武装解除》

「リビング京都」2019年7月27日 評者=なかむらあきこさん(マヤルカ古書店)
《フェミニストと聞くとつい身構えてしまう人もいるかもしれません。でも、何かを受け取るときに社会そのものを疑い、批評する切り口を持つことは、背負った荷物を下ろしたり肩の力を抜いたりする手助けをしてくれることがあります。〔……〕いつの間にか当たり前と思ってしまっていたこととは、全く違う方向からの視点で評されていくさまざまな作品たち。世界をぐっと広げ、型にはまった楽しさや成功によらなくてもいいんだと思わせてくれます》

「北海道新聞」2019年728 評者=大沢祥子さん

《私たちのものの見方は、それまで生きてきた世界によって、知らないうちに縛られている。それは女性も男性も同じだ。「私をその『おり』から出してくれたのが文学とフェミニズム。今を生きることを、文学や芸術が助けてくれることもあるのです」》

「東京新聞」2019年7月30日
《「まえがき」に説明する姿勢が一貫して示される二十五本のエッセーは明快だ。作品を楽しみ、精読し、内容紹介をして、批評理論の助けを借りて解釈する。借りる理論がフェミニズムであり、クィア批評である。〔……〕切実なのは「鉄の女」マーガレット・サッチャー的な要素を抱える自身と向き合うべきだとした第一エッセーだろう。「不真面目」とは内なるサッチャーへの抵抗ではないか》

「好書好日」2019年7月30日
《面白い作品はより面白くなるし、つまらない作品はその理由が分かるようになってくる。それが私にとって、フェミニスト批評のとてもいいところでした》

「共同通信」配信 2019年8月10日・11日 評者=王谷晶さん
《楽しい批評もめんどくさくないフェミニズムもあるんだぜ!と勢いよくその胸に押し付けたくなるのが本書だ。(……)題材は古典文学からディズニー映画まで幅広く、とっつきやすい。〔……〕読み終わったとき、私はエンタメを鑑賞する目がひとつ増えたみたいな、すごくお得な気持ちになった。自らの批評スタイルをフェミニスト探偵と称している著者の北村さん。フェミニスト探偵! なんとわくわくする響き》 

「婦人公論」2019年9月24日号 評者=豊﨑由美さん
《「~らしさ」といった社会から与えられた規範を内在化させ、檻の中に自分を閉じ込めてしまう。そんな、男女問わず誰しも陥ってしまう心理規制を解きほぐしてくれるのがフェミニスト批評なのだということが、この気鋭の学者による平易で柔らかな語り口の著作に触れればわかってくるんです》

「AERA」2019年9月30日号 ライター=矢内祐子さん
《「この本は高校生に読んでもらえたらと思って、書き方も普段よりはどぎつくないように意識しました。高校生だと実際の舞台を見るのは難しいかもしれませんが、世の中にはいろいろと面白いものがあることを伝えたいんです」》

「CREA」10月号 文=吉田大助さん
《デヴィッド・フィンチャー監督の映画『ファイト・クラブ』を「伝統的な男らしさを美化する風潮を辛辣に諷刺した作品」と捉え、「実はとてもロマンティック」と看破する。シェイクスピアの戯曲『十二夜』のヒロインに「ツンデレ」を見出し、近世のイギリスと現代日本との通路を開く——。豊富な知識に裏打ちされた、精確なあらすじ紹介も魅力的だ。特に、劇評のディティールには驚かされる》

「週刊読書人」2019年9月27日 評者=片岡大右さん
《既成の思考枠組みという「檻をブチ壊す」こと、そして作品とそれを生み出す社会を俯瞰的に眺めるべく高みに立つことが推奨されつつも——それをエンパイアステートビルに登る「キングコングになったつもりで」と表現するセンスには脱帽するしかない——、本書の批評的アプローチは、「上から目線」の傲慢さとはほど遠い繊細さと鷹揚さを特徴としている》

「キネマ旬報9月下旬特別号」 評者=森下くるみさん
《「ちょっとくらい勉強してから来てもらえます?」といった締め出しはない。むしろ、「もっと芸術を楽しむための方法があるんですよ、ぜひ」というラフな姿勢でいてくれる。〔……〕世の中のあらゆる場所には男性中心のものの見方が張り巡らされているが、ファシズムの台頭する近年で重要なのはひと口に「女性の声」よりも、「自分の声」だろう。フェミニスト批評はその為に身につけたい力、そして智慧だ》

丸善ジュンク堂のPR誌「書標」2019年10月号

《古典文学から現代作品まで縦横無尽にそして軽快に語られる〔……〕「文学なんて役に立たない? ご冗談を。」そんな一文が頼もしい一冊です》

「ハヤカワミステリマガジン」2019年11月号 評者=東えりかさん
《「面白かった」だけでなくそこから一歩踏み込むのが批評。それを読んだことで作品や作者に対し、もっと興味をもってもらうのが批評の仕事。良いことだけでなく、悪いこともきちんと分析して観劇した人や読者に伝える使命がある。本書でもかなり辛辣な批評があり「その部分はそう読めるのか」と気づかされた》

「クロワッサン」2019年10月25日号 評者=瀧井朝世さん
《女性の欲望、男の幻想、さまざまなヒロイン像—―きびきびと分析していく口調のなんと心地よいことか。〔……〕何かの視点に立ってポイントに着目して分析していくことで、こんなにも物事は掘り下げることができるのかと痛快に思う。この一冊を読んで、視野がぱーっと広がった実感が、確実にある》

 

トークイベントレポート

「男らしさ」って何? 偏見にまみれた「フツー」を考える 北村紗衣×清田隆之(桃山商事)