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家より広い畑を手に入れてはじめた自然農、目指すは完全自給自足。『ぼくらのいえができるまで』作者のツマエンジェルと農業ロマンの男・オットエンジェルによる往復書簡。「いえ」のその後を公開中!

小夏の心臓がとまって一ヶ月が経ちました。
ぼくらの心の中は、いつも小夏でいっぱいで、これは二ヶ月経っても、三ヶ月経っても変わらないと思います。

でも、ここで小夏のおはなしをするのは、ひとまず今日までにしようと思います。

小夏の心臓がとまってしまった日のこと
その前日に、ぼくが蜂に刺されてうろたえていたこと
その日の朝に小夏の肌着をはじめて洗濯したこと
そのまた前日に妻が入院したこと
病室で他愛もない話をしたこと
病室の窓の外からガチョウの鳴き声がのどかに聞こえていたこと
それを幸せだと感じていたこと

何度も何度も思い出すこれらのことや、そのときのぼくらの気持ちは、どう表現のしようもなく、お伝えする術を知りません。

ぼくは、この一ヶ月間、小夏の心臓がとまっても平凡に過ぎていこうとする毎日に我慢ができず、なんとか抵抗したくて、もがいていたように思います。

でも、これからは、前を向いて生きようと思います。
この秋は、石窯プロジェクトを進めていこうかな。

そもそもぼくらは、ぼくらの暮らしが楽しいから、小夏も仲間に入れてやろうと思っていたのです。
ぼくらが楽しく暮らしていたら、小夏もいつか戻ってくるんじゃないかなー。

小夏の月命日に、また絵を描きました。
こいつが、ぼくらの大好きな小夏です。
konatsu
妻似です。頭の形と髪質はぼく似みたいです。

何人かの方には、小夏のアルバムを見てもらいました。
小夏は、戸籍に名を残すことはできなかったけれど、妻のお腹の中で何ヶ月もの間、しっかり育って、こんなに大きくなっていたってことを知ってほしかったんです。

最後になってしまいましたが、みなさんからいただいた励ましのお言葉は、少なからずぼくらの支えになっています。本当にありがとうございます。

コメント

簡単にことばをかけることははばかられますが、私も近しい人と別れを経験してからは、この世界は生きているひとだけの世界ではないと感じるようになりました。
うまくいえませんが、その人を、こころに大事にだいてきちんと自分の生をまっとうしたいと。
その間は私と一緒に生きているはずだから、その人に恥ずかしくない、健やかな時間を越していこうと。
こうやって人に話すことは今までなくて、うまく言葉がでてこないのですが、お二人に笑顔が戻る日を祈っています。

Posted by reiko at 2007-09-18 23:24:50

reikoさん、どうもありがとうございます。
ほんとに人の気持ちというのは表現するのが難しいですよね。お話してくださってありがとうございます。
ぼくも小夏に恥ずかしくない生き方をしたいと思っています。

Posted by otto at 2007-09-20 00:51:57

小夏ちゃんは、僕の中にもこれからもずっといます。僕のつたない言葉が二人を少しでも助ける事が出来ていたら、嬉しく思います。
これからも、小夏ちゃんを含めた君達を、少しでも助ける事が出来ればと思います。
そして、出来れば、僕のことも時々すこし助けて下さい。

Posted by ほっし at 2007-09-27 23:10:45

あー、どうもありがとうね。
これからもなにかとよろしくね。

Posted by otto at 2007-09-29 19:50:38
一言どうぞ