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家より広い畑を手に入れてはじめた自然農、目指すは完全自給自足。『ぼくらのいえができるまで』作者のツマエンジェルと農業ロマンの男・オットエンジェルによる往復書簡。「いえ」のその後を公開中!

お正月に親戚のみなさんとお話をする機会があったけど、
ぼくの草を抜かない自然農、支持されてないようだ。
まあ、無理もないか。なかなか計画どおりにいってないからね。
だけど計画どおりにいかない分、僕の畑にはいろんな偶然や発見が満ちあふれているよ。

ほら、さっそく知らない植物が生えてきている。
?
きれいな葉っぱだ。名のある植物だよ、きっと。

自然農三年目、どうなることやら。

そろそろ今年一年を振り返ろうかなと。

今年はサヤエンドウに始まり、
mame
盛夏のブルーベリー、
blueberry
秋のイチジク、サツマイモ・・・
ichijiku
satsumaimo
それぞれの季節に主役が現れた、
確かな手ごたえを感じた一年だった。
来年は葉もの野菜がうまく育ちますように・・・。

goma

いや〜、今回のイモ料理ナンバーワンではないでしょうか。

イモのゴマ汁です。イモと揚げと大根その他やさしい味の野菜で、薄目の白みそ汁を作り、最後に練り胡麻を入れて混ぜるだけ。どうか、どうか試してみてください!!!お願いです!!!美味いんで!!!

それにしても、オットエンジェルの休日は満たされています。

2年目も、驚きの収穫できないっぷりを誇っているにもかかわらず。自然農という方向性をもった畑というテーマパークで。「人はこんなにも満たされた顔ができるんだ」という面もちで。

「オレがほしいのはとにかく時間だね、それだけだね」と言い切っていたよ、この人は。

うらやましい。エンジェルズの大好物である「長い時間」の中で、おいらがまだ見つけられていないものを、この人はもう見つけているようで。

畑を始めてほぼ二年。
耕さず、肥料、農薬を用いず、草や虫を敵とせず・・・。
自然農の細道は、なかなかに曲がりくねって険しい道だ。
種をまいても思った通りに発芽しないことが多い。
きっとまだ自然な状態の土になっていないからだろう。

でも、少しずつよくなっているのは確かだ。
たとえば芋掘りの時、ミミズを何匹か見つけた。
土がよくなっている証拠だ。
それにこのソラマメ、とても順調だ。
soramame

思えば、ぼくが自然農に出会ったのは、市民センターでの自然農の映画の上映会だった。
この上映会のチラシを見たとき、ハッとした。
いつもは腰の重いぼくが、すぐにチケットを買いに出かけた。
以前から不耕起栽培に興味をもっていたので、これは見ておかなくてはと思ったんだ。

映画の中では、畑や田んぼの雑草や虫たちが美しく輝いていた。

以来、ぼくの生活の中にはいつも自然農がある。
自然農以外の方法で畑をすることなんて考えられない。
野菜の自給率が低くても焦ることはないさ。

夏の終わり、アリくんの追い込みが激しい。急に寒くなって、今年の蓄えをばんじゃくにしようと慌てているかのよう。その働きっぷりをみると、彼らが本当に働き者だということがよおおおく分かります。だって、デッキ班は毎朝9時集合、夕方4時解散。日中みっちり何かをどこかに運ぶ列が続きます。

8月の半ば、おいらがきんぴらゴボウの胡麻和えを、すり鉢に入れてキッチンに置いておいたら、失神しそうなおびただしい数のアリくん襲撃を受けた。おいらはそれ以来毎日のようにやってくるキッチン班におびえた。小さなアリくんたちを指でうりゃーっとソフトに殺生して水攻めにすると、水に弱い彼らはご臨終。

しかし、デッキ班の几帳面さやキッチン班の「もう食べ物ならなんでも」とゆー必死の形相を見ていると、愛着もわいてきた。アリくんたちはシロアリ軍団を食ってくれる益虫らしく、デッキでの労働はそういうことではないかとオットエンジェル。もちろん、「アリの巣こ○り」みたいなものはウチでは使わないんす。そうやって何かを撲滅すると生態系が狂うから。だって。

仕方ないよね。彼らも生きてるんだ。

sugar

オットエンジェルがやってきて「なんかサービスヤードにおる」って言うから写真を撮りに行ったら気絶級にキモイものがそこに!

bee

うにゃああわわぎゃあああうおおおおお!!!
キモ!!!!!!!

キモさの証拠に写真ブレブレっす。足腰たたない感じであたふたと区役所に電話してハチの巣駆除の指定業者を教えてもらうも時すでに土曜の夜7時。某大手ハウスキーピング業者に電話すると「無料見積もりのためにお名前と電話番号とご住所を」ってそーゆーのやなんす。電話切る。

そこでオットエンジェル、ネットで調べだし「このみどりーのは青虫なんだって」とわけわかんないことを言い出す。

・・・気を落ち着けて。

これはキボシアシナガバチという種類のハチで、青虫を丸めて巣にして、一夏を過ごすそう。ハチの中でも凶暴性は中くらい、ということで、ネットによると(ってもうネットないと生きていけない)、あたたかく見守って観察してる人もいるくらい。しかも益虫とゆーやつで、害虫を食ってくれる。そして言わずとしれた花粉の媒介者だ。

なので、お気づきの方もいるでしょうが、そのままにしておくことに相成りました。トホホ。自然農を志す者として巣を駆除することはちょっとちがうらしい。まして薬剤は使えない。でも、おいら、今年の夏はサービスヤードに入れない。

あ、ゴミ捨てはオットエンジェルの仕事なのでもともとあんまり入ってないか。

otoyasai

おお!

ototomato

おおっっ!!
にゃーーーー!!

・・・チチから来たメールに添付してあった写真です。タイトルは「自慢メール」。コレ、どっかに発表してほしいんじゃねーかなー、と勘ぐり無断掲載。しかも、ここ数年、事情あって、畑にほとんど行けてないので、月イチくらいしか世話できてないはず。てか、ティッシュの箱置かなくてもサイズわかるから!!!トマトもイチイチ全部重ならないように並べてちゃってるし!!!

ウチはほとんどできてないなー。去年のトマト、今年の絹さやは豊作だったけど、他はあんまり記憶ない。もっともっともっといっぱいいろんなもん植えてるはずなのに。シソ?あれ、勝手に成ってるしなー。

あ、このくらいにしとこ。オットエンジェル、泣いちゃう。

昨日はぼくの誕生日だった。
ツマエンジェルがいろいろな料理で祝ってくれてとてもうれしかった。
そしてネクタイピンをプレゼントにもらった。

じつはこの日、密かにもうひとつのお祝いがあった。
それは「クワズイモ10周年」。
ぼくがツマエンジェルからクワズイモをもらって10周年なのだ。
http://members2.jcom.home.ne.jp/kuwazuimo/veranda00/01.html

ぼくは、このクワズイモを育てるようになって園芸の楽しさを知り、以後、紆余曲折を経て、自然農の細道を歩むことになった。

今では、クワズイモに出会う前の自分が毎日何を考えてたか思い出せない。
とっても大事な人生の節目だったのだ。

クワズイモの画像がないのでサトイモの葉っぱ(似ているので。)
satoimo
クワズイモは今も元気です。念のため。

激写!!!

chikuri

ジャノヒゲを運んでくれた園芸店のおじさんがやってきてから、もうかれこれ1時間は経った。おいらは家の中にいたので、はっきりとは聞こえないけど、どうやらオットエンジェルに説教たれてる感じ。「草を刈れ〜」「除草剤をまけ〜」とお決まりのセリフがモレ聞こえる。

わーん!!!ストレスフル!
人に指図されるのがとっても苦手な水瓶座のおいら、泣きそうになりながら、どうにかその現場の証拠写真をおさめた!

いや〜、ホント、畑をはじめてから、いろんな見知らぬ人に突然怒られるようになりました・・・。

ちょっと関西に行って来たばい。
帰りの新幹線で読む本を大阪で買った。
「農薬に頼らない家庭菜園 コンパニオンプランツ」という本だ。
イラストと写真がいっぱいのきれいな本だ。

そもそもコンパニオンプランツというのは、一緒に植えると互いによい影響を与え合う、相性のよい組み合わせの植物同士のこと(本の帯より)で、病虫害を減らすことができるんだ。

まあ、ぼくはほどほどに取り入れてみたいと思っている。
ブルーベリーとミントの組み合わせが有効だということなので、さっそくミントを買ってこようかな。